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変わった国の訪問記も.
久しぶりのロシアネタ.イルクーツクは大きな街で,繁華街はなかなかに賑やかである.その少しはずれ,殺風景な狭い小路を入って奥まったところに,イルクーツクで一番高い(と州政府のRさんが言っていた)レストランがある.その名も“京都“,ヤポンスキー・レストランである.1Fから5Fくらいまでを占める大きなレストランだ.しかし2007年夏に行った時は改装中で,なんでも秋には開業すると出ていたが,あの工事の様子じゃとても年内には終わりそうも無かった.案の定,秋に再訪したときもやっぱり工事中.しかし2008年1月に行った時には,1Fだけは開業していて,結構賑わっていた.で滞在の最後,3回の訪問のたびにすっかりお世話になったLさんらを招待して,さよならパーティーを開いた.
ロシアとしては結構な値段だったと記憶するが,料理に大外れはない.日本料理度はイルクーツク市内のヤポンスキー・レストランの中でも高位にある.ホールの女性スタッフは浴衣もどきを着用して例の雰囲気を出している.日本人には異国的だが,外国人には日本的なのだ.ロシア人はカツ丼が好きである.であるからして,ロシアのヤポンスキー・レストランの定番メニューはカツ丼である.このほか,焼き鳥,刺身,寿司,カレー!などなど.
ロシア,それもシベリアには,海がないに等しい.北極海に面してはいるが,そこにはほとんど人は住んでおらず,水産に利用できる環境にもない.なので,市民には海の魚は縁遠い.海の魚は遠くオホーツク海から,あまり感心できない貯蔵状態でシベリア鉄道にてわずかに送られてくるのみというのが実情.たいていのロシア人は,海の魚はよく知らないし,おいしくもないと思っている.なので,こんなところで刺身や寿司を出すのは大変だし,コストもかかるわけである.
資源バブルで活気づいている時期でもあったので,こんなシベリア真っ只中で,結構な数のヤポンスキー・レストランが開業していた.京都のほかに,ワサビが2軒,エド(これは2008年1月には閉店していた),名前を忘れたのが一つ(店員の衣装が黒の忍者風で刀を刺していた)などなど.クラスノヤルスクにも結構あったのだが,これは別稿で.
そんなわけで,バイカル湖には固有種や特有の生き物,つまりは固有種がたくさんいるとのこと.なんたってアザラシまでいるのだ.でもここの主はなんといってもエビというかアミ君.(ヨコエビの類).大きさもいろいろあるが,だいたい数cmくらいのやつが多いみたい.湖底に沈んだ動物は皆こいつが掃除してくれる.なにせたくさんいるので,じゃ,干物か,素揚げにして食材にしたら?と思っていたら,ありました!?!.イルクーツク市内のスーパーで発見.でもちょっと食欲わかず,パス.なんというか,見た目がつらい,足が多すぎか?笑.
こんなバイカル湖は現地でもNo.1の観光地. アンガラ川への出口(釣師の間ではアウトレットと呼ぶ)を過ぎて湖岸まで来ると,道端にあるドライブインや駐車場に,たくさん露店が出て,なにやら 30cmくらいの魚を焼いたりスモークしたりしながら売っている.湖岸の沿った観光エリアにある観光品マーケットでも一の売り物がこの魚.お名前をオーム リという.マーケットでは,スモークおよびグリルしたもの,生も,を買うことができる.界隈のレストランでも必ずこいつがメニューにある・・・はず.塩漬 け(生),スモーク,グリル,ムニエル,などなど一遍の調理のほか,スープにもなって出てくる.オームリ自体はロシアの極東一体で見られるが,なんでもバ イカルのオームリが一番なんだそうだ.
※画像は後ほど
って言ってもたいていの人は???,反応するのはシベリア鉄道ファン,シベリアの石油開発関係者,商社のシベリア担当の人,シベリア冒険ライダー,とまあこんなところだろう.その,たいていの人には???なウスチ・クトに行ってきた.何しにってのは仕事なのでここでは省略.
ここはシベリア鉄道とBAM鉄道がつながるところ,さらには鉄道で運んできた貨物を船に積み替え,レナ川を使ってサハ共和国やその北極海沿岸まで輸送する出発点.東シベリアの油田開発のこれまた出発点,なんでも出発点なところである.Ustってのは河口のことで,Kut川の河口っていう意味なんだそうだ.近くで有名なところというと,バイカル湖とイルクーツク.だけど,イルクーツクまで車で行くと1,000km走ることになる(楽ではなかった).
2007年にはじめてウスチ・クトに行くことになったのだが,なかなか情報が手に入らない.まずはホテルがあるかどうか?ずいぶん前に鉄道旅行した人が書いているwebサイトでは,ホテルがなくてどっかの保養所みたいなところになんとか泊めてもらったとか.だが現地から紹介されたのと,ヤンデックスで検索した情報で,LENA Hotelが営業しているらしいことがわかった.仲良しの旅行代理店Fさんに頼むと,なんと予約ができた.ま,Trip Advisorなんかでもreviewが出ているようだし大丈夫!とふんでの出発だった.
どうやって行くか?,こいつも難題だが,ここはひとつ州都イルクーツクから飛行機で.だって現地からの話でちゃんと飛んでいるって聞いたので.ところが,エアライン名はわからないわ,空港コードがIATAでは見つからない(空港はGoogle Earthで見つかる)わ,飛んでるかどうかもなかなか判明しない.でもどうにか予約ができた,ただし発券は現地である.
ついでに書いとくけど,ロシアでこういうところに行くときは気をつけなくてはならない.ビザ申請書には訪問地を全部書くわけだが,訪問目的やだれに身元保証をうけるかなどなど,注意と準備,根回しが必要なのである.でないと,ビザが出なかったり,現地で警察に干渉されたり,出国時に捕まったり,いろいろ問題がおきるのだ.実際,われらの前年にウスチ・クトに行った某グループ(日本人)は出国時に,訪問目的外の行動をとったとかで,タイホ,カメラ等没収と相成ったそうである.観光ビザで行ったらしい.で,この手のところってのは,駅・港・空港そのもの,それに軍事基地があったり,入域許可が必要だったり,油田だのなんだのがあったりするところである.
ベッドもTVもあるけどそれだけでもある トイレとシャワー
そんなこんなではあったが10月初旬の朝,われらが飛行機アントノフ君は,とうとう秋のイルクーツク空港を離陸した.眼下は,紅葉のはじまったタイガの原生林がどこまでも.1時間20分のフライトで機はウスチ・クトに無事到着したのであった.頼んでおいた車もちゃんと空港に迎えに来ており,ここまではとんとん拍子で旅が進んだ(ここまでは).ちなみに車は路線バスをそのままチャーターした格好.ドライバーのジイチャンがいい味で,人好きのする典型的なロシアの田舎の人(んでこのジイチャンも最後の顛末にからむのである).お,それとホテルも鉄道駅のすぐ向かいにちゃんとあって, 部屋もひとつ足りないけど(笑)確保されていた.
カムチャツカ半島と聞いて思い浮かべること,火山・温泉,サケ類(大西洋サケ以外のすべてのサケがいる.ほかにもマス類たくさん),ヒグマ(こいつに襲われて星野道夫さんが亡くなった),船上で食べたウニ,そして温泉プールでの大酒宴.まずはウニから.
2003年の7月後半にペトロパブロフスク・カムチャツキーを訪問し,船で港や海岸・湾内の様子を視察したときのことである.
チャーターした船にのると,すでにキャビンには長いテーブルがしつらえられ,その上にはたくさんのオードブルとウォッカグラスが並べられていた.とにかく港を一通り視察した後は,件のごとくウォッカで国際親善と相成った.杯が交わされ,頭上を飛び交うエトピリカの群れを見上げながら,船は沖にむかって走り,ずいぶんと沖合で泊まった.
するとほどなく船長の子分が潜水服に着替え,海中へとエントリーした.10分位であがってきた背中には,バフンウニ満載の大きな袋が・・・.船上でウニを割って,ウォッカでウニを流し込むのか,,,ウニでウォッカを流し込んだのか酒宴は続いた.いや~,チャーター料にウォッカ代とウニ代も含まれていたか~.味の方は?って,実入りはたいしたこと無かったように記憶するが,写真をみるとそうでもない.
それにしてもカムチャツカの景色のきれいだったこと.空気が澄んでいて,どこまでも遠くが見える感じ,そう,ハイビジョンTVを連想した.