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変わった国の訪問記も.
それもいいけど、ひとつでいろいろ聴けると楽しいなと気が変わり、あれこれ思案する。歌もの(ハードなやつ、癒しなやつ、泣けるやつ、、)、バンドもの(US、UK、新旧、男女)、共通テーマもの、などなど、いろいろ集めて構成できれば楽しい。これはしばらくハマりそうだ。ただし、入れたい手持ちアルバムの多くがまだアナログだったりする。アナログ盤がまだいい状態なんで、CDはまだ不要と思っていたのだが・・・
最近出た管球王国の特集で,CDプレーヤーとラインアンプの間にライントランスを入れて,音の聴き比べをやった記事がある。我が家でも,WEの111CやUTCのトランスを入れているのだが,あまり変化が感じられなくて,“まぁ,こんなもんか”程度に思っていた。しかし記事では,なんと1:1,600オーム:600オームのところをつなぎ換えて,1:2などにして使うと,結構変化があると書いてある。その手があったか,と,早速111Cをつなぎ換えてみた。ところで,本来1:1の111C,1次側をパラにするとインピーダンスは1/4の150オームになる。一方2次側は,ラインアンプの受けのVRがたしか100kΩだったはずなので,結果,相変わらずのハイインピーダンス受けである。これならDACの出力側もつらくないはず。そういえば111Cを600オーム受けで使うと,周波数レンジがかなり狭くなると聞く。その点でも,まぁ良いだろうと判断。
でやってみた結果,厳密に切り替え試聴したわけではないが,なんというか中高域でメリハリというか陰影というか,が増したように感じる。モノラルのサキソフォン・コロッサスを聞くと,中高域部分の音像が,何か前後に深くなったようにも感じる。つまり,今回のイタズラは“成功“というわけである。UTCのトランスもつなぎ換えて,比べてみようと考えている。
あの頃;
初めて半田ごてをもったのは小学校低学年.父が買ってくれたゲルマニウム・ラジオキットだったと思う.北海道の地方都市でも,まだラジオ屋があって,家電メーカーも真空管テレビを作っていた.工作や理科が好きだからと,国語教師の父が『子供の化学』を定期購読してくれたのがきっかけだった.
夏休みや冬休みになると,バルサ材で車や船の模型を作っていた.母方の叔父が電気・ボイラの技術者で,その家に行くと,山のようなパーツ,こだわりのオーディオ装置があって,夢中で叔父の自慢話を聞いたものだ.その影響もあって,わずかの小遣いと親や祖父からもらうお年玉をためては,電子部品を買いためて,並三,高1中2なんてのを作った.この頃,通信教育で真空管講座みたいなのがあって,親に頼んで受講させてもらって,初歩的な理論をそこそこ勉強した.
そうこうしているうちに,今度は6AR4のシングルでアンプなるものを作った.当時は,1年,2年計画で小遣いをためての製作プロジェクト.あとはあちこちから拾ってくるジャンクを使って,なにやら作っていた.学校の休み時間に,次の製作の計画をノートに書き込んだりする,ちょっと変わった子供だったな.でも楽しかった.
中学に入って,小遣いも年玉も少しは増え,ついにNECの6BQ5HiFi ペアでステレオ・シングルを作った.ソースは卓上型のアイドラー・ドライブ,クリスタル・カートリッジのレコード・プレーヤ・・・(父がわけのわからない漢詩のソノシートをTVにつないで聞くのに使っていたもの)から入力をとっていた.スピーカは,捨てられていたテレビから外してきた楕円スピーカを25cm角くらいの箱や,みかん箱に紙で目張りをした代物に入れていた.吸音材は,捨てられていた冷蔵庫の中に入っている断熱材(グラスウールだった).これは,捨てられた電化製品はなんでも分解してみる性向のおかげで発見した.アンプも,箱も,あちこち弄っては一喜一憂していた.なんだ,今とさっぱり変わっていない.
レコードなんて家に無かったので,友達から借りて聴いていた.その友達が洋楽ファンだったこともあって,洋楽ファンになったような気がする.とにかく,夢中でラジオの音楽番組や深夜番組を聴きあさった.毎日夕方に放送されていた”ダイリク”,糸井五郎ゴーズオン,オールナイト日本,あっ,音楽じゃないけど”欽ちゃんのどんといこう”なんてのにもはまったなぁ.
中学に入ると,パイオニアが出していた6.5インチフルレンジので,メカニカル2ウェイ構造のPIM16Aというユニットのキットを購入(完成品より安かったので).本当は名作PE16が欲しかったけど,そこまでお金が揃わなかった(100円か200円程度の差なんだけど).このころの愛読書は初歩のラジオ,無線と実験,ラジオ技術,電波技術.よくそんなに色々買えたものだと思う.とにかく小遣いはそれに消えたはず.
このころ,裕福な友達はメーカー製のアンプやSPなどを保有し,私的には垂涎の的であった.街のオーディオ店に行っては,メーカーのカタログを集めて見入ったりしていた.
山本音響回路で製作した45シングルは普段,居間のTVセットのDVDレコーダーとWE755Aを45リットルの密閉箱に入れたものをつないである.音楽もののDVDや番組を見るときと,映画をごが~ん!!と鳴らしながら見たいときに使っている.なので普段の生活では,登場機会はあまり多くはない.たまには使わなくちゃと,今日は安物ポータブルCDをつないで,仕事をしながらのBGMにしてみた.Altec 405Aで味をしめていたので,2匹目のドジョウねらいである.ドジョウはいました.こまった.メインのシステムとどれほど違うの??たぶん違うはずなんだけど,この心地よさに“くらっ”ときている.これまで,755Aはうまく鳴っていない感じがいつもしていて,エンクロージャをいずれなんとかしよう,,,とか,,,アンプを多極管のppにしようとか,思案していたのだが.で,“くら“のワケを考えてみた.
その1:メインシステムに入っていたAHのCDプレーヤ・ニューチューブ君を貸し出したら,もう6ヶ月になるんだけど,まだ帰ってこない.かわりに借りているセコハンCDプレーヤ(メインシステムに入ってる)がイケナイんだ,,,(と自分を納得させている). メインの質がイマイチってこと.
その2:ポータブルCDプレーヤがいいのは,バスブースト補正?Altec405Aはそれが効いている気がするのだが,755Aはちょっと違いそう.そういえばこのプレーヤ,常時CDが回っているんじゃなくて,ある程度メモリーにバッファすると回転がとまる.いつも回っていないってのがいいのかも.ってことは回ってるときは,音質落ちてるかも.
その3:755Aのバランスの良さが生きた,,,偶然にあちこちパズルがはまったのかも.
メインシステムなんとかしなくちゃ.
Altec405Aを寝室の本棚にセットしてみた.アンプはWE417pp,ソースは携帯CDプレーヤー.アンプに音量調節がないので,CDのヘッドホンジャックから入力を取り,CDのコントローラで音量調節する.かけてみたのがPink Floydの,電球たくさん背中にぶら下げたジャケ写真のやつ.バランスが高域によってしまうのを予想していたら,うれしい肩透かし.結構バランスが良くて,低域も良く出ている.おー,いい感じ!である.ふ~ん,本棚のバッフル効果がきいたか~と思いつつ数日たった.
で,これを書いていてはたと気づいたことがある.CDプレーヤーに低域増強補償がついていたような.“なんとかBass”なんていう名称で.これとバッフル効果がうまくかみ合ったみたい.
ちなみにアンプは,新さんがラ技に発表した単段ppをアレンジして,初段はWE396Aの1/2で増幅,UTCのA19で位相反転しWE417Appをドライブ.UTCには,初めは396AのIpを流していたが,いま一つ音がはっきりしない感じがしたので、コンデンサでIpをカットし,パラに負荷抵抗をいれた.ただ,効果があったかよくわからないというのが本音.
OPTはAltecの70Vライン用のユニバーサル型(たしか新さんが45ppに使っていた).WE417Aには軽~くPG帰還をかけている.整流はWE412A.音のほうは,どうも明るさがない感じで,期待して作ったわりに気に入らず,お蔵入りしていたもの.だったけど,寝室セットで復活である.
今度は息子のお下がりのi-Pod Shuffle をつないでみようと思っている.