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<インジギルカ・サラダにヤクーチアン・スシ>

SUSHI_2_small.JPG  ところはサハ共和国の首都ヤクーツク.ホテルのレストランで,“魚を使ったヤクーチア料理は?”と聞いたところ,インジギルカ・サラダを勧められた.期待一杯で待つところに出てきたのは,賽の目にカットされた白身魚肉のルイベであった.軽くドレッシングがかかっているが,これに醤油をたらして食べると特に楽しめた.ただし大盛りサラダをムシャムシャ食べると,じきに冷たくて頭がキーンと痛くなる.

この時は夏だったが冬に訪問した際には,長さ2030cm位にそぎ切りされたSUSHI_2_small.JPG白身のルイベが大皿に盛大に盛られて出てきた.こちらはヤクーチアン・スシだそうで,塩コショウをつけながら豪快に手で食べる.結婚式や大事なパーティーには欠かせないそうである.これも醤油を使うと特においしかった.魚はチールと呼ばれる大型淡水魚で,大体60cmくらいの大きさ.一説では,北海道におけるルイベの呼び名は,ロシア語の魚(ルィーバ)からきているとの論がある.

冬に,レナ河河口,北極海に面するティクシに行ったときのこと.1日遅れで出発とa55b7feajpegなった帰りの飛行機に,同行したサハ共和国政府の皆さんは,カチンカチンに凍ったチールが一杯に入って,ひとつ25kgくらいになった麻袋を10個くらい持ち込んだ.このために座席4席分くらいがあてられ,山と積まれての出発となった.エンジンが温まると機内の暖房も最高潮となり,温風吹き出し口のそばは30℃近い.しかし,イルクーツクについてもチールはカチンカチンのままであった.“なんといっても,ティクシ方面で捕れるチールが最高”なんだそうである.

このほかヤクーチアではシューカ(カワカマス)やオームリも食される.また,絶対に口にするものかと心に決めていたベルーガ(チョウザメ)も,スモークになったものをずいぶん食べてしまった(あ,これはヤクーチアの魚ではなかった).煮ても焼いてもどうしようもないベルーガだが,スモークなら大丈夫ということを知った.

 

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