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AudioとFishingと旅,つれづれ
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 定番ロシア民謡のひとつに“バイカル湖のほとり“ってのがある.地球の淡水の20%を占め,最深部は1600mを超える.また,ここから流れ出す川はアンガラ川の1本だけ.地図で調べると,レナ河の水源もバイカル湖のすぐそばなのだが,分水嶺を隔てていて兄弟でも親戚でないといのは,ほぉ~,おどろきなのだ.湖岸の多くは崖で,湖底はものすごい急傾斜のため,一度落ちたものはどこまでも転がり落ちていくと言う.
そんなわけで,バイカル湖には固有種や特有の生き物,つまりは固有種がたくさんいるとのこと.なんたってアザラシまでいるのだ.でもここの主はなんといってもエビというかアミ君.(ヨコエビの類).大きさもいろいろあるが,だいたい数cmくらいのやつが多いみたい.湖底に沈んだ動物は皆こいつが掃除してくれる.なにせたくさんいるので,じゃ,干物か,素揚げにして食材にしたら?と思っていたら,ありました!?!.イルクーツク市内のスーパーで発見.でもちょっと食欲わかず,パス.なんというか,見た目がつらい,足が多すぎか?笑.
 こんなバイカル湖は現地でもNo.1の観光地. アンガラ川への出口(釣師の間ではアウトレットと呼ぶ)を過ぎて湖岸まで来ると,道端にあるドライブインや駐車場に,たくさん露店が出て,なにやら 30cmくらいの魚を焼いたりスモークしたりしながら売っている.湖岸の沿った観光エリアにある観光品マーケットでも一の売り物がこの魚.お名前をオーム リという.マーケットでは,スモークおよびグリルしたもの,生も,を買うことができる.界隈のレストランでも必ずこいつがメニューにある・・・はず.塩漬 け(生),スモーク,グリル,ムニエル,などなど一遍の調理のほか,スープにもなって出てくる.オームリ自体はロシアの極東一体で見られるが,なんでもバ イカルのオームリが一番なんだそうだ.

※画像は後ほど











味は淡白で,たしかに上手にスモークされたものはビールやウォッカのつまみに抜群.塩焼きやムニエルも美味しい.なのでイルクーツク空港の売店でも,白樺の樹皮の入れ物に入ったスモークの冷凍品が売られている.はじめのころ喜び勇んで買って帰ったけど,なんというか油やけしていて,当地で食べるものを思い起こすことはできるものの,人にあげられる代物ではない.まだ下手なのよ,調理も,売り物としての作り方も,・・・いかにもロシアらしくて,ある意味微笑ましいけど.

で,このオームリ君はというと,グレイリングの仲間で学名のほうで呼ぶとコレゴヌスというそうな.バイカルで食べているのは湖沼型だが,川にも生息しているようで,アンガラ川,レナ河でもとれるらしい.また,北米でホワイトフィッシュと呼ばれるヤツと近い親戚だそう.ホワイトフィッシュなら,ロシアを経験するまえに食べていたし,CWニコルさんの著作でも聞きかじっていたゾ.北米では特にイヌイットの人たちの間で,やはり珍重されているらしい.

グレイリングの仲間ってこともあり,オームリ君はアブラビレを持っている.サルモニダエってことだ.ゲームフィッシュでもあるんだ.なお,グレイリング(ハリウスという)の方は,川釣のメインターゲットになっている.オームリ君は,バイカルの船釣り,流入河川インレット,冬の氷上穴釣りで釣れるらしい.

さてこのバイカル産オームリは,日本にも移植されたことがあるが,成功しなかったそうである.しかし現在では,これと同属のやつの完全養殖技術が長野県水産試験場で開発され,シナノユキマスの名で商業生産されているらしい.また北海道でも,道立水産孵化場にて養殖技術の研究が行われ,キタノユキマスの名で,紋別は生田原町で生産している方がいるらしい.オームリ,オームリと騒がなくても,キタノユキマスがあったのだ,,,けどまだ住んでいる所(札幌)の魚屋では見たことは無い.また,千歳のサケの科学館でもコレゴヌスを飼育展示しているそうな.館員の方に問い合わせて教えてもらったのだが,まだ見には行っていない.近いうちに見に行こう!!





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